漫画「セクシー田中さん」の作者である漫画家・芦原妃名子さんが亡くなりました。
芦原妃名子さんは自殺と見られています。
亡くなる数日前にはX(旧Twitter)にて、日本テレビで放送されたドラマ「セクシー田中さん」の脚本を巡るトラブルを明かしていました。
芦原妃名子さんがX(旧Twitter)にて明かしていたトラブルの内容をまとめました。
芦原妃名子さんが死去
漫画家の芦原妃名子さんが死亡したことが分かりました。
警視庁によりますと、芦原さんを巡っては28日夜に会社の関係者などから行方不明届が出ていて、29日になって栃木県内で死亡が確認されました。
亡くなった芦原さんは漫画「セクシー田中さん」の作者で、去年、日本テレビで放送されたドラマ版の脚本を巡るトラブルをXで発信したことで騒動になっていました。
引用:テレ朝news
芦原妃名子さんはXにてどのようなトラブルの内容を明かしていたのでしょうか?
芦原妃名子さんのXのアカウントを調べてみました。
芦原妃名子さんのツイッターの内容(全文・魚拓)まとめ!
2024年1月26日に投稿した日本テレビとのトラブルに関するツイートは削除されていました。
ですが、同じ内容が芦原妃名子さんのブログに投稿されていました。
その内容がこちらです。
ドラマ『セクシー田中さん』について
- 2024.01.26 Friday
- 14:31
ドラマ「セクシー田中さん」をご視聴いただいた皆様、ありがとうございました。
色々と悩んだのですが、今回のドラマ化で、私が9話、10話の脚本を書かざるを得ないと判断するに至った経緯や事情を、
きちんとお伝えした方が良いのではと思い至りました。
この文章を書くにあたって、私と小学館で改めて時系列にそって事実関係を再確認し、
文章の内容も小学館と確認して書いています。
ただ、私達は、ドラマの放送が終了するまで、脚本家さんと一度もお会いすることは
ありませんでしたし、監督さんや演出の方などドラマの制作スタッフの皆様とも、
ドラマの内容について直接、お話させていただく機会はありませんでした。
ですから、この文章の内容は私達の側で起こった事実ということになります。
「セクシー田中さん」は一見奇抜なタイトルのふざけたラブコメ漫画に見えますが…。
自己肯定感の低さ故生きづらさを抱える人達に、優しく強く寄り添える様な作品にしたい
という思いが強くあり、ベリーダンスに纏わる方々の思いにも共鳴しながら、
担当編集と共に大切に描いてきた漫画です。
ドラマ化のお話をいただき、当初の数話のプロットや脚本をチェックさせていただきながら、最終的に私が10月のドラマ化に同意させて頂いたのは6月上旬でした。
「セクシー田中さん」は連載途中で未完の作品であり、また、漫画の結末を定めていない
作品であることと、当初の数話のプロットや脚本をチェックさせていただいた結果として、
僭越ではありましたが、ドラマ化にあたって、
・ドラマ化するなら「必ず漫画に忠実に」。
漫画に忠実でない場合はしっかりと加筆修正をさせていただく。
・漫画が完結していない以上、ドラマなりの結末を設定しなければならないドラマオリジナルの終盤も、まだまだ未完の漫画のこれからに影響を及ぼさない様「原作者があらすじからセリフまで」用意する。
原作者が用意したものは原則変更しないでいただきたいので、ドラマオリジナル部分については、
原作者が用意したものを、そのまま脚本化していただける方を想定していただく必要や、
場合によっては、原作者が脚本を執筆する可能性もある。
これらを条件とさせていただき、小学館から日本テレビさんに伝えていただきました。
また、これらの条件は脚本家さんや監督さんなどドラマの制作スタッフの皆様に対して大変失礼な条件だということは理解していましたので、
「この条件で本当に良いか」ということを小学館を通じて日本テレビさんに
何度も確認させていただいた後で、スタートしたのが今回のドラマ化です。
ところが、毎回、漫画を大きく改編したプロットや脚本が提出されていました。
・漫画で敢えてセオリーを外して描いた展開を、よくある王道の展開に変えられてしまう。
・個性の強い各キャラクター、特に朱里・小西・進吾は原作から大きくかけ離れた別人のようなキャラクターに変更される。
・「性被害未遂・アフターピル・男性の生きづらさ・小西と進吾の長い対話」等、私が漫画「セクシー田中さん」という作品の核として大切に描いたシーンは、
大幅にカットや削除され、まともに描かれておらず、その理由を伺っても、
納得のいくお返事はいただけない。
といったところが大きなところですが、他にも細かなところは沢山ありました。
「枠にハマったキャラクターに変えないでいただきたい。
私が描いた「セクシー田中さん」という作品の個性を消されてしまうなら、
私はドラマ化を今からでもやめたいぐらいだ」と、何度も訴え、
どうして変更していただきたくないのかということも丁寧にご説明し、
粘りに粘って加筆修正し、やっとの思いでほぼ原作通りの1〜7話の脚本の
完成にこぎつけましたが…。
脚本家さん、監督さんといったドラマ制作スタッフの皆様と、私達を繋ぐ窓口は
プロデューサーの方々のみでしたから、プロデューサーの方々が当初「ドラマ化の条件」として
小学館から日本テレビさんに伝えていただいた内容を、
どのように脚本家さんや監督さん、ドラマ制作スタッフの皆様に伝えていらっしゃったのか、
残念ですが私達には知る術はなく、
当初お伝えした「ドラマ化の条件」はどうなってしまったのだろう?という
疑問を常に抱えた状態での加筆修正の繰り返しとなって、
その頃には私も相当疲弊していました。
そして、私があらすじ、セリフを準備する終盤のドラマオリジナル展開は
8話〜10話となりましたが、ここでも当初の条件は守られず、
私が準備したものを大幅に改変した脚本が8話〜10話まとめて提出されました。
特に9話、10話の改変された脚本はベリーダンスの表現も間違いが多く、
ベリーダンスの監修の方とも連携が取れていないことが手に取るように分かりましたので、
「当初の約束通り、とにかく一度原作者が用意したあらすじ、セリフをそのまま脚本に落としていただきたい」
「足りない箇所、変更箇所、意見はもちろん伺うので、脚本として改変された形ではなく、別途相談していただきたい」
といったことを、小学館から日本テレビさんへ申し入れをしていただきましたが、その後も、大幅な改編がされたプロットや脚本が提出され、
それを小学館サイドが「当初の約束通りに」と日本テレビさんにお戻しするという作業が
数回繰り返されたと聞いています。
最終的に、日本テレビのチーフプロデューサーの方から「一度そのまま書くように」との指示が出たとも伺っていましたが、状況は変わらぬまま約4週間が過ぎてしまいました。
ドラマの制作スケジュールのリミットもどんどん迫っていましたので、
本当はドラマオリジナルとなる8話〜10話全ての脚本を拝見してオリジナル部分全体で、
加筆修正をさせていただきたかったのですが、8話だけ、
何とか改変前の内容に修正させて頂いて、日本テレビさんにお渡しすることになってしまいました。
9話、10話に関する小学館と日本テレビさんのやりとりを伺い、
時間的にも限界を感じましたので、小学館を通じて9話、10話については、
当初の条件としてお伝えしていた通り、
「原作者が用意したものをそのまま脚本化していただける方」に交代していただきたいと、
正式に小学館を通じてお願いしました。
結果として、日本テレビさんから8話までの脚本を執筆された方は
9話、10話の脚本には関わらないと伺ったうえで、
9話、10話の脚本は、プロデューサーの方々のご要望を取り入れつつ、私が書かせていただき、
脚本として成立するよう日本テレビさんと専門家の方とで内容を整えていただく、
という解決策となりました。
何とか皆さんにご満足いただける9話、10話の脚本にしたかったのですが…。
素人の私が見よう見まねで書かせて頂いたので、私の力不足が露呈する形となり反省しきりです。
漫画「セクシー田中さん」の原稿の〆切とも重なり、相当短い時間で脚本を
執筆しなければならない状況となり、推敲を重ねられなかったことも悔いてます。
9話、10話の脚本にご不満をもたれた方もいらっしゃるかと思います。
どのような判断がベストだったのか、今も正直正解が分からずにいますが、
改めて、心よりお詫び申し上げます。
最後となりましたが、素敵なドラマ作品にして頂いた、素晴らしいキャストの皆さんや、
ドラマの制作スタッフの皆様と、「セクシー田中さん」の漫画とドラマを愛してくださった
読者と視聴者の皆様に深く感謝いたします。
2024.1.26
芦原妃名子
※こちらのブログ、10年も放置してしまったため、1日の訪問者数が既に一桁でして…
なので今回、X(旧Twitter)新規アカウントを作って、同時にご報告させていただいてます。
芦原妃名子
@ashihara_hina
引用:芦原妃名子 ブログ
ブログの最後に
※こちらのブログ、10年も放置してしまったため、1日の訪問者数が既に一桁でして…
なので今回、X(旧Twitter)新規アカウントを作って、同時にご報告させていただいてます。
と書かれていることから、Twitterに投稿されていた内容と同じであると言えるでしょう。
この文章を読むと、芦原妃名子さんが「セクシー田中さん」をどれだけ愛して大事にしていたかが伝わりますよね。
そんな大事な作品を当初の約束を守らずにドラマ化が進められてしまい、黙っていられなくなってしまったのでしょう。
日本テレビでドラマ「セクシー田中さん」が放送されたのは、2023年10月22日から12月24日まで放送されていました。
なぜ芦原妃名子さんは放送終了後約1ヶ月が経過してから、このようなトラブルの内容を明かしたのでしょうか?
芦原妃名子さんはドラマの脚本家の言葉にショックを受けていた!?
芦原妃名子さんはドラマ「セクシー田中さん」の放送が終了し、約1ヶ月後にこのようなトラブルがあったことを明かしました。
なぜその当時ではなく、このタイミングで明かしたのでしょうか?
それはドマラ「セクシー田中さん」の脚本家である相沢友子さんが関係しているのかもしれません。
相沢友子さんは、Instagramにてドラマ「セクシー田中さん」の放送終了後である2023年12月28日にこのような投稿をしていました。
相沢友子さんによるとドラマ「セクシー田中さん」の最終回に対するコメントやDMがたくさん来ていたようです。
ですが、最終回に関しては相沢友子さんが書いたのではなく、原作者である芦原妃名子さんが書いたものであるため、自分に意見を言われても…というような趣旨の文章が書かれています。
また投稿の最後には「どうか、今後同じことが二度と繰り返されませんように。」と締めくくられていました。
もしかしたら、この投稿を芦原妃名子さんは見てショックを受けていたのかもしれません。
芦原妃名子さんの視点からこの投稿を読むと、下記の3つの部分が引っかかってしまったと思われます。
- 視聴者が最終回の内容に納得が言っていないこと
- 相沢友子さんにとっても今回のことが苦い経験となってしまったこと
- 今後同じことが二度と繰り返されませんようにと芦原妃名子さん自身を否定されたように感じてしまったこと
年末に投稿されたこの内容が芦原妃名子さんの中で消化しきれず、今回自身のX(旧Twitter)やブログにてトラブルの内容や自分の気持ちを伝えたかったのでしょう。
芦原妃名子さんのXはこの投稿を最後に更新が途絶えてしまいました。
トラブルの内容を公開したことで誹謗中傷を受けたり、日本テレビやドラマ「セクシー田中さん」の関係者からお叱りを受けてしまったのかもしれませんね。
そうでなければトラブルの内容を削除して、自殺にまで追い込まれてしまうことはないでしょう。
遺書のようなものは見つかったとされていますが、内容は明かされていないため芦原妃名子さんの自殺理由はわかっていません。
漫画「セクシー田中さん」も絶筆となってしまい、悲しみに暮れるファンも多くいます。
とても残念でなりませんね。
芦原妃名子さんのご冥福をお祈りします。
まとめ
今回は芦原妃名子さんの削除されたツイッターの内容をまとめました。
投稿されたツイート自体は削除されてしまいましたが、同じ文章が芦原妃名子さんのブログに投稿されていました。
芦原妃名子さんの文章を読むと、とても悩んでいた様子が伝わりますよね。
自殺にまで追い込まれるほど悩んでいたなんて、本当に残念でなりません。
ご冥福をお祈りします。
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